「8時には帰れない日が、当たり前だと思っていました」

「土曜日に職員の半分が出勤して、平日に終わらなかった記録の続きを書いていた」

「夜10時、誰もいない事業所でひとり、明日の朝までに仕上げないといけない記録と向き合っていた」

——介護現場で15年働く知人 (仮にAさんと呼びます) が、当時を振り返って言った言葉です。

介護記録 時間短縮 AI」というキーワードでこの記事にたどり着いた方なら、Aさんの状況はリアルに想像できるのではないでしょうか。記録のために残業し、休日まで持ち帰り、それでも追いつかない——これは Aさんの事業所だけの話ではありません。

この記事では、AI を使って 介護記録の作業時間を 1/10 にした実際のステップ と、現場で見えた「残業が消える瞬間」のリアルをお伝えします。


第1章 残業の正体は、実は「記録」だった

介護現場の残業の最大の原因は、人手不足ではありません。「記録の時間」です。

Aさん事業所で勤務時間の内訳を実測してみたところ、こんな結果になりました (1日11時間勤務の場合):

つまり、勤務時間の約27%が記録に費やされていた。これが定時内に終わらない事業所では、その全てがそのまま残業 → 持ち帰り → 休日出勤 になります。

「記録さえなければ、もっと利用者さんと向き合えるのに」——Aさんが何度もつぶやいていた言葉です。

第2章 AIに記録を任せたら、何が起きたか

Aさんの事業所が Happiter 研修で AI 活用を始めて 3ヶ月。記録の3カテゴリで、こんな変化が起きました。

変化① 個別支援計画

変化② モニタリング記録

変化③ 保護者向け連絡帳

3カテゴリ合計で、週あたり 約25時間の業務時間が削減されました。職員 5人なら、事業所全体で月100時間以上を取り戻したことになります。

「定時に帰れる日が当たり前になったとき、最初は不安でした。手抜きしてるんじゃないか、って」——Aさんの言葉。でも記録の質はむしろ向上していたそうです。理由は次章で説明します。

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第3章「個人情報を入れない」AI活用の3つの型

「AI に利用者情報を入れたら漏れるんじゃ?」——これは、研修参加者から最初に必ず聞かれる質問です。

正しい疑問です。でも、実は利用者情報を一切入れなくても AI を使う方法はたくさんあります。Aさん事業所が使ったのは、次の3つの型でした。

型①「型 (フォーマット) から作る」型

個別支援計画の書き方の型・項目構成・表現パターンだけを AI で作っておき、固有名詞はテンプレートに人が手で当てはめる方式。AI に入力するのは「個別支援計画の良い書き方を教えて」レベルの汎用情報だけ。

型②「下書き → 入れ替え」型

AI で似たケースの参考下書きを作ってもらい、固有名詞 (利用者名・年齢・具体的なエピソード) だけを人が入れ替える方式。AI に入力するのは「20代男性 / 自閉スペクトラム症 / 就労継続支援B型 / 集中力に課題」のような属性情報の組み合わせのみ

型③「ローカル AI」型

NotebookLM のように、利用者情報を外部に送らないローカル LLM を使う方式。事業所内のドキュメントだけを学習させ、外部 API には情報を送らない設計。

3つの型を理解すると、現場の不安はほぼ解消されます。Aさん事業所は最初は型① → 慣れてきたら型② → 機密性の高い計画には型③、と使い分けています。

第4章 試して分かった3つの注意点

当然ながら、AI を使えば全てが解決するわけではありません。Aさん事業所が失敗から学んだ注意点を3つ。

注意点① いきなり「完璧」を目指さない

AI 出力を 100% そのまま使うのは NG。人による最終確認は絶対に外さない。AI は「叩き台を出してくれる優秀なアシスタント」であり、決裁者は人。これを最初の段階で全職員に共有しておくことが重要です。

注意点② 「記録の型」を最初に作る

事業所としての記録ルール (フォーマット・必須項目・トーン) を揃えてから AI を使うと、出力品質が10倍変わります。逆に「型」がない事業所では、AI を使っても出力がバラバラで、結局手直しに時間がかかります。AI 以前の問題です。

注意点③ 全員参加でないと定着しない

1人だけが AI を使っても、引き継ぎの瞬間に断絶します。「IT 担当の○○さんだけが知ってる」という属人化を作らないこと。全員が同じ型を使うのが、定着の最低条件です。

第5章 残業が消えた次に起きた変化

業務時間が減った先に、Aさんの事業所では予想外の変化が起き始めました。

「残業が消える」のは、終わりではなく始まりだった——これがAさんの最後の言葉です。

あなたの事業所でも、必ずできます

「うちには無理」「AI なんて使えない」と思っているなら、それは多分正しい知識に触れていないだけです。

Happiter の全20回研修は、「パソコンは電源を入れても壊れません」という第1回から始まる、本物の初心者向け設計です。マウスを触るのが初めての職員さんでも、3ヶ月後には AI と対話して支援を考えるようになる現場を、私たちは何度も見てきました。

事業所の規模・職員の年齢・ICT 経験の有無、すべて問いません。必要なのは「変わりたい」という気持ちと、半年〜1年の伴走期間だけです。

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この記事は Happiter株式会社 代表取締役 茂呂史生 が福祉×AI×ICT 研修の現場経験をもとに執筆しました。数字は受講事業所さまの平均値で、個別の状況によって異なります。あなたの事業所に合った進め方は、ぜひ 無料相談 でお聞かせください。