言霊って、本当に効果があるんでしょうか。
正直にお答えします。言葉を唱えるだけで出来事が変わる、とは私は言いません。でも、口から出す言葉を変えると、同じ出来事の「受け取り方」が変わる。これは、何年も続けてきた私の実感です。
山燦(さんさん)と申します。天国言葉を毎日の習慣にする「ゆたかなダルマ会」という集まりを主宰しています。今日は、言霊の効果の話と、うまくいかない日の付き合い方を、ごまかさずにお話しします。
言霊とは、言葉には力が宿る、という昔から伝わる考え方です。まず、変わらないものからお話しします。
「ついてる」を何万回唱えても、宝くじが当たるわけではありません。明日の天気も、他人の機嫌も、言葉だけでは動きません。「科学で証明されています」と言うつもりもありません。私にお話しできるのは、自分で続けてみて分かったことだけです。
では、何が変わるのか。私の実感では、順番があります。
最初に変わるのは、受け取り方。同じ雨でも「最悪」と言う日と、「本降りじゃなくてついてる」と言う日では、一日の味が違います。
次に、表情と行動。眉間のしわがゆるんで、もう一歩だけ動けるようになります。
最後に、まわりの反応。感じのいい人には、まわりも感じよく返してくれるからです。
車を買い替えようと車種を決めたとたん、街じゅうにその車が走っているように見えた。そんな経験はありませんか。車が急に増えたわけではなく、頭が「それを探すモード」に切り替わっただけです。
言葉にも、このスイッチを入れる力があります。言葉は、注意の向きを変えるサーチライトのようなもの。魔法ではなく、順番。だから、誰でも今日から試せるんです。
「続けているのに、何も変わらない」。そう感じる時期は、誰にでもあります。
効果というのは、前からは見えなくて、振り返ったときにだけ見えるものなんです。背が伸びるのと同じで、毎日鏡を見ていても分かりません。
だから、始める日に「いまの気分」をひと言だけメモしておくのがおすすめです。「なんか毎日どんより」で十分。ひと月後に読み比べると、「あれ、最近ため息が減ったかも」と気づけたりします。
もうひとつ。効果を急いで確かめようとすると、言葉が「取引」になってしまいます。これだけ言ったのだから、いいことが起きるはず、と。見返りを数え始めたら、今日の一回だけに戻ってみてください。変化は、たいてい地味な顔でやってきます。
それでも、どうにも言えない日はあります。私にもあります。
悲しい時に悲しい、悔しい時に悔しいと感じるのは、心がちゃんと働いている証拠です。天国言葉は、気持ちにフタをするために唱えるものではありません。そのうえで、そんな日のためのコツを三つだけ。
ひとつめ。無理に唱えない。早めにお布団に入って寝てしまうのも、立派な過ごし方です。
ふたつめ。唱えるなら、一語だけ、小声で。人に言えない日は、湯のみや布団に「ありがとう」でも構いません。
みっつめ。「疲れた」「最悪」が出てしまったら、あとからひと言だけ足す。「あー疲れた……けど、今日もよくやった。ありがとう」。言い直しは、減点ではなく加点です。
そして、大事なことをひとつ。眠れない、食べられない、気持ちの落ち込みが何日も続く。そんな時は、言葉でなんとかしようとしないでください。無理をせず、専門家や身近な人に頼ってほしいのです。天国言葉は生活習慣であって、治療の代わりではありません。
今日やることは、ひとつだけ。スマホのメモでも手帳の隅でもいいので、「いまの気分」をひと言書いてください。誰にも見せなくて大丈夫です。
書けたら、好きな天国言葉をひとつ、小さく声に出します。「ついてる」でも「ありがとう」でも。それで今日は満点です。
明日の天気は選べません。でも、次に自分の口から出る言葉だけは、自分で選べます。
うまくいかない夜には、「まどあかり」という窓をのぞいてみてください。どこかで誰かが天国言葉を唱えると、夜空の地球儀に灯りがぽっとともります。唱えなくても、眺めるだけで大丈夫です。
まどあかりいま唱えている誰かの灯りが見える、公開の窓だんだん良くなる未来は明るい。感謝してまーす。