天国言葉が続かない。三日で忘れてしまう。
先に言わせてください。それは、意志が弱いからではありません。ひとりで、気合いで続けようとする設計に、ちょっと無理があるだけです。
山燦(さんさん)と申します。天国言葉を毎日の習慣にする仲間の集まり「ゆたかなダルマ会」の言い出しっぺです。えらそうに言っていますが、私も三日坊主の常連でした。三日目の夜に「あ、今日言ってない」と気づいて、四日目にはもう忘れている。何度やったか分かりません。
今日は、そんな私でも続いている「戻ってくる」続け方をお話しします。
ひとつ。効果がすぐ目に見えない。
ふたつ。誰も見ていないから、サボっても誰も気づかない。
みっつ。そもそも、忘れる。
ジョギングも、日記も、同じですよね。つまり、あなたのせいではなく、習慣というものの性質なんです。だから対策も、根性ではなく仕組みで考えます。
いちばん大事なルールから。数えるのは連続日数ではなく、戻ってきた回数です。
三日やって、忘れて、思い出してまた始めた。それは挫折ではなく、立派な「四日目」です。一週間あいても、ひと月あいても同じです。
ラジオ体操のスタンプカードを思い出してください。空白の日があっても、カードを捨てないかぎり、ゲームは続いています。忘れた三日間で、それまでに積んだ分が消えることはありません。
私の目安は90日です。三週間くらいだと、まだ「がんばって言っている言葉」のまま。それが90日ほどたつころ、「言わないと、なんだか気持ち悪い」に変わってきました。歯みがきと同じですね。この90日も、連続でなくて構いません。
「また途切れた」と自分を責めた瞬間、習慣は苦行になります。逆でいいんです。思い出せた自分に「お、戻ってきた。ついてる」。これで一点です。
続けるコツは、新しいことを始めないこと。すでにやっていることに、ひと言まぜるだけにします。
歯みがきが終わったら、鏡の自分にひと言。信号待ちのあいだに、心の中でひと言。レジの列に並びながら、ひと言。
言葉も、8つ全部はいりません。まずは「ついてる」か「ありがとう」のどちらか、ひと言だけ選びます。「毎日10回」のような目標も、最初は立てません。一日一回、言えたら満点です。
記録は、カレンダーに丸をひとつ、つけるだけ。日記は書きません。丸だけ。これが並んでくると、けっこう嬉しいんですよ。
「疲れた」「最悪」が出てしまった日も、途切れた日にはなりません。「あー疲れた……けど、今日もよくやった。ありがとう」。あとからひと言足せば、それも一点。私はこれを「取り消しゲーム」と呼んでいます。
習慣のいちばんの敵は、三日坊主ではなく「ひとりぼっち」だと、私は思っています。
一緒に始めた仲間が、ある日ぽつりと言いました。「続けてるの、私だけかと思ってました」。私もです、と白状して、ふたりで笑いました。みんな、それぞれの台所で、ひとりで続けていたんです。
家族に笑われたら、「いま実験中なの」と言ってみてください。実験と言った瞬間、笑いは観察に変わります。
仲間が近くにいなくても大丈夫。寝る前に窓の外をちらっと見て、「今ごろどこかで、誰かも唱えてるな」と思ってから、ひと言。私はこれを「遠距離同志ごっこ」と呼んでいます。
それから、心や体がしんどい時期は、習慣より休むことが先です。つらい時は無理をせず、専門家や身近な人に頼ってくださいね。天国言葉は、元気になってからで間に合います。戻ってくれば、続いています。
今夜、歯みがきのあと、鏡の自分にひと言だけ。「感謝してまーす」。ちょっと笑ってしまっても、それも加点です。言えたら、カレンダーに丸をひとつ。
「私だけかも」と思った夜は、「まどあかり」という窓をのぞいてみてください。誰かが天国言葉を唱えると、夜空の地球儀に灯りがともる、まだ生まれたての小さな窓です。灯りがひとつでも見えたら、ひとりぼっちは、もう仲間です。
まどあかりいま唱えている誰かの灯りが見える、公開の窓だんだん良くなる未来は明るい。感謝してまーす。